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[住茂登(すみもと)]食材の宝庫“琵琶湖”。長浜で味わう郷土料理は驚きの連続。

住茂登 すみもと 藤林 空也

みんなに喜ばれる料理とは?その回答を追い求める毎日

[住茂登(すみもと)]は創業約130年の歴史ある郷土料理のお店。藤林 空也さんは父からお店の運営を任され、伝統を守りながら、自身の感性で滋賀の郷土料理を発信していく料理人である。

住茂登 すみもと 藤林 空也

藤林 空也さん(31歳)

大学卒業後の就職を考えるタイミングで本格的に、父が経営している[住茂登]に戻ることを目標に大阪で料理の専門学校に入学し、覚悟を決めて料理の道へ進んだ。専門学校を卒業後、大阪で1年半ほど割烹料理屋で寝る間も惜しんで、厳しい修行期間を終え25歳の時に滋賀に戻った。帰ってきた当初は、代々お店を守り続けてきた父と何度もぶつかったそうだが、自らの若い感性を活かして新しいメニューの考案やお料理の見せ方などの様々なアイデアを取り入れ、伝統あるお店に新たなるエッセンスを加えてきた。

住茂登 すみもと

ゆったりと落ち着きのある店内で、様々な琵琶湖の郷土料理が楽しめる。

提供する料理には、お酒のペアリングが大事だと考える藤林さん。そのため[住茂登]に戻ってから、利き酒師の資格やワインソムリエの資格を取得したそう。自ら料理に合うワインを選別し、お客様に提供している。「お客様の喜ぶ顔がなによりの喜び」と語る。常々、心掛けていることは“誠実さ”。「まぁいけるかな」という甘い考えのものは、決してお客様には提供しない。滋賀県の郷土料理をもっと色々な人に味わっていただきたいと語る藤林さん。調理はもちろん、食材の仕入れにも、仕込みにもこだわり、一切の妥協を許さない。

滋賀県に住んでいても、知らなかった味の数々。初めて知った驚きの味わい

住茂登 すみもと

琵琶湖水運の要衝として発展した長浜市で、琵琶湖にしかない美味が味わえる。

住茂登 すみもと

2階には個室もご用意。多人数で訪れても安心。

[住茂登]は、長浜名物の鴨鍋や琵琶湖の魚を使ったお料理が楽しめる。琵琶湖の魚を使った料理をメインで提供してくれるお店は珍しく地元の方でも、独特な臭いが食欲をそそらない…、見た目があまり美味しそうに見えない…、といった理由で、なかなか食したことがないというのが実情。琵琶湖の魚が臭くなる理由は、鮮度の良い状態で持ち帰る文化がなく、下処理をせずに調理することによって臭くなってしまうそう。でも、ここ[住茂登]で提供されるお料理はそんな不安を一掃させてくれた。

海魚に負けない湖魚は絶品!初めて味わう“ふなずし”は想像以上に食べやすい

住茂登 すみもと 鮒ずし

ふなずし 一人前2000円(税別)
向かって左側はお馴染みの“ふなずし”、向かって右側の“ふなずし”は炙ってあり、いっそう食べやすい。どちらも絶品!

目前に現れた“ふなずし”。一般的に臭いと言われ敬遠されるが、[住茂登(すみもと)]の“ふなずし”はとにかく臭くなくて食べやすい。思わず一杯!とお酒が欲しくなってしまうほど。“ふなずし”のお米は舐るように食すのがおすすめだそう。舌の上でやさしくとろけ、今までの想像を覆す味わい。使う材料は「ふな・米・塩」のみで空気中の乳酸菌が入り込むことで乳酸発酵させるそう。木桶で漬け込んでいる蔵を毎日覗き、熟年の技で加減しながら、目と鼻と口で様子を確認。家族のように大切に、お世話することが美味しい秘訣だそう。代々積み重ねてきた経験と蔵の良質の乳酸菌を熟成させることで唯一無二のふなずしが誕生するのである。

四代目、藤林 空也さんが琵琶湖の食材の固定概念を変える。

住茂登 すみもと ふなずし ドレッシング

知らなければチーズだと思ってしまうふなずしの風味。新感覚のシーザードレシングのよう。

[住茂登]に来られる方のほとんどは“ふなずし”を食べるのが初めての県外の方が多いそう。臭い…、食べにくい…、といった変な偏見を覆すため、初めての方にも受け入れやすいように“ふなずし”のお米を使ったドレッシングを提供するなど趣向を凝らし新しいアイデアの考案も怠らない。

住茂登 すみもと 鮒ずしクッキー 鮒ずしケーキ

鮒ずしクッキー 330円、鮒ずしケーキ 230円

お店で販売されているスイーツもそんなアイデアのひとつ。“鮒ずしクッキー”はホロホロとした不思議な食感。甘さ控えめで“ふなずし”のお米の食感がほんのりあり、ひと口いただくとパリパリと音がする満足感の高いクッキー。

女将さんが手作りで作られている“鮒ずしケーキ”も“ふなずし”に添えられているお米が使用されている。魚とケーキのコンビネーションが絶妙。乳酸菌でできている鮒ずしを使うことで、チーズケーキのような味わい。甘すぎずとてもしっとりしており、時々感じるご飯粒の食感が新感覚。リキュールの風味が感じられ、上品な味に仕上がっている。“ふなずし”が苦手な方でもついつい口に運んでしまう美味しさ。

初めて味わう食材はどれも最高!

長浜の風物詩として定着している“鴨鍋”の登場。昔は琵琶湖に飛んできた真鴨たちを岸から鉄砲で打って食べていたそう。[住茂登]で扱っている真鴨は、シベリアから飛んできた天然の真鴨を使い、きちんと下処理を行なっていただける信頼した猟師さんを選んで仕入れている。味にこだわり、抜かりない姿勢には圧巻。

住茂登 すみもと 鴨鍋

1人前から注文でき、女子会にもぴったり!鴨の一人鍋 2700円(税別)

主役の真鴨たちは三種類の形で提供される。ロース(胸肉):柔らかく野性味のある味で鉄分も多く、女性におすすめ。抱き身(もも肉):ロースより歯ごたえがあり、鴨の旨味を感じる。つくね:首の骨ごと叩いてミンチにしてつくる伝統的な食べ方。どれも鴨とは思えないほどクセがなく、1つの鍋で様々な味わいを楽しめた。つくねは骨ごと食べる為、食べにくいと思いきや、[住茂登]ではミキサーを7回ほどして提供される徹底ぶりのおかげで、とても食べやすく美味。鍋の後半から味わえる鴨の出汁はまさに絶品!この鴨の出汁がたくさん出た後にシメにうどんか雑炊(各¥300)が頼めるそう。

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ビワマスの親子丼 2200円(税別)
こちらを提供されている時期は7.8月から始まり9月末までしか食べれない貴重なビワマス丼。(ビワマスの仕入れ状況により時期の変動あり)

住茂登 すみもと 本モロコの塩焼き

本もろこの塩焼き 1000円(税別)
本もろこは希少であるにもかかわらず、[住茂登]の本もろこはとにかく大きい。

次に味わったのが、味もさる事ながら、まさしくインスタ映えな美しい盛り付けの“ビワマスの親子丼”と“本もろこの塩焼き”。“ビワマスの親子丼”はその見た目の美しさや美味しさからメディアやSNSで認知度も急上昇。インスタでこちらの美しい丼ぶりが目に入り、「ぜひ、食べてみたい!」と魅せられた一品。

住茂登 すみもと ビワマスの親子丼

初めて味わう琵琶湖の幸に、思わず笑顔が溢れてしまう。

ビワマスは全く臭みがなく、サーモンのような脂っこい感じもなく、とてもあっさり。サーモンが苦手な人でもこの“ビワマスの親子丼”なら、食べれる人もいるそう。ビワマスの卵は今まで食べた事がないくらい弾力があり、プチプチとした食感は美味。もう一品の“本もろこの塩焼き”ももちろん琵琶湖産。一級品しか仕入れない厳選された本もろこを使用。塩加減が絶妙で、身が今にも破裂しそうなぐらいふっくら焼きあがっており、尻尾の先から頭の先までいただくことができる。つくだ煮などのイメージが強いもろこだが、こんなにも塩焼きが美味しいなんて新発見!

伝統と挑戦の融合から生まれる新しい滋賀の郷土料理

住茂登 すみもと

長年、守ってきた父の味。そして、固定概念を覆す新しい挑戦を続ける藤林さん。[住茂登]で味わう地元滋賀の郷土料理は、若い世代にも新しい感動を与えてくれるそんなお店であった。

情報
[住茂登(すみもと)]

住所:〒526-0054 滋賀県長浜市大宮町10−1
営業時間:11:30~14:30(LO/14:00)
                   17:00~21:00(LO/20:30)
電話:0749-65-2588
定休日:不定休
駐車場:お近くのコインパーキングをご利用下さい
HP:http://sumimoto-kamo.com/